serioso




聴覚野に二重螺旋、黒を削り
ほそく
ほそく
はりつめて
決壊、する、金属
夏の生命は、夜の海へ


沈殿して、上陸
影は人の姿をしている、が、
絡み合う循環
暗色の天鵞絨
窒素と二酸化炭素は獣へ
息は
息は
転がり落ちるよう、


笛よ、笛よ、銀の声で歌え
2人の貴婦人は波に呑まれ
乙女は怪鳥へ
100の虹彩が剣戟を睨む
舌先に炎
心臓を焼き
鉤爪がハイヒールを砕いて
岩場を蹴る
仰け反る白
白い喉
飾り立てるには惜しい


踏 み 鳴 ら さ れ る 地 殻
痛点
空間は物理へ
脳はまさに肺へ
意思へ
音へ


喘鳴は舞踏か
嗚咽は星か


悲嘆は

悲嘆は

少女たちよ!


こんなにも、うつくしいのだ!





息絶えた
鳥は
また


青と檸檬

入透のブログ型詩集です。

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