いざよい

AM3:00の白い季節が

微睡みを放射状に切り割けた

ひとり寝はあまりに寂しくて

月明りを掬っては夜に投げて星を作り

虫の声を束ねては心音に結んで歌を作った

躊躇いがちなゆびさきに合わせて

金木犀の思い出が

鼻腔を行ったりきたりするので

ひとりでに唇が

あなたの名を口ずさむのを

私だけでは止められない

私だけでは

青と檸檬

入透のブログ型詩集です。

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